錦秋の城下が灯る__高山祭〈八幡祭〉で出会う屋台と宵の幻想

お祭り
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漆黒の格子戸が並ぶ古い町並みに、提灯をまとった屋台が現れる__それが秋の「高山祭〈八幡祭〉」。

櫻山八幡宮を氏神とするこの祭りは、春の山王祭と並び“飛騨の宝”と呼ばれます。

昼は緻密な彫刻の屋台が曳き揃えられ、からくり人形が舞い、夜は数百個の提灯が灯る宵祭で町が幻想的な光に包まれる。

ユネスコ無形文化遺産に登録された屋台行事と紅葉の始まる高山の町並み__歴史と美を味わう二日間の旅へ出かけましょう。

行事の基本情報

項目内容
行事名秋の高山祭(八幡祭)
日程毎年10月9・10日〈2025年は木・金〉
主会場櫻山八幡宮周辺・下三之町?大新町一帯
屋台台数11台(すべて重要有形民俗文化財)
主な行事屋台曳き揃え・からくり奉納・宵祭(9日)・御神幸行列
宵祭9日18:15~20:30 提灯を灯した全屋台が巡行
アクセスJR高山駅から祭区域まで徒歩10分
公式サイトhttps://www.hidatakayama.or.jp/akinotakayamamatsuri/

由来と歴史

秋祭は旧高山城下北町の氏神・櫻山八幡宮の例祭として江戸初期に成立。

商人町の繁栄を背景に豪華屋台が作られ、19世紀半ばには現在と同数の11台が揃いました。

からくり人形は細い糸と歯車で複雑な動きを演じ、江戸の機巧技術が飛騨の匠によって発展。

2016年、「高山祭の屋台行事」としてユネスコ無形文化遺産に登録され、保守修理には宮大工や塗師など地域の職人が今も携わります

現代の行事の過ごし方

時間帯初日の主な流れ推奨スポット
09:00~17:00屋台曳き揃え(桜山八幡宮前)八幡宮前広場:屋台の彫刻を間近で観察
12:00/14:00からくり奉納(会所前)席は少なめ。30分前には場所取りを
18:15~20:30宵祭安川通り:提灯と古い町並みをワイドで撮影

持ち物と服装
10月上旬の高山は日中17 ℃前後、夜は10 ℃近くまで冷え込みます。ライトダウンと手袋を。石畳の多い旧市街を歩くのでスニーカーが安心。

交通メモ
祭区域は車両通行止め。駅周辺のコインロッカーは午前中にほぼ埋まるため、宿へ荷物を預けてから観覧すると身軽です。

関連する雑学や逸話

  • 屋台提灯は約100個 _ 宵祭で各屋台に吊るす提灯は一台あたり100前後。風に揺れる光が“揺れる錦”と称されます。
  • 闘鶏楽(とうけいらく) _ 鉦と太鼓でリズムを取りながら舞う行事。名前の由来は諸説ありますが、勝負事を避け豊作を祈るとも。
  • 屋台の方向転換 _ 幅の狭い路地では車輪の下に丸太を差し込み“テコ”の要領で方向を変える職人技が見どころ。

おすすめの宿5選

宿名特徴祭区域まで
飛騨亭 花扇自家源泉のとろみ湯と飛騨牛会席が自慢。全館畳敷きで素足が心地よい。車7分/送迎あり
本陣平野屋 花兆庵24室の和風旅館。朝市・古い町並みに隣接し、露天風呂付客室も人気。徒歩5分
ホテルアソシア高山リゾート北アルプスを望む展望温泉と多彩なレストラン。高台のため夜景も美しい。車10分/シャトルバス
おやど古都の夢高山駅2分の民芸調旅館。貸切風呂と彩り浴衣サービスで女性客に好評。徒歩8分
チサン グランド 高山高山駅徒歩1分の好立地。シモンズベッド採用客室と選べるアメニティ、地元食材を使った朝食ビュッフェが評判。古い町並へも徒歩10分。徒歩7分

まとめ

秋の八幡祭は、からくり屋台と提灯の光が作り出す“動く美術館”。

紅葉をまとい始めた城下町を歩きながら、昼と夜で表情を変える屋台の美しさと職人の技に触れてみてください。

情緒豊かな町並みと温泉宿が、祭りの余韻をやさしく包んでくれます。

コラム:高山を彩る街歩きトリビア

スポットひとことメモ
古い町並〈三町通り〉江戸期の商家が連なる重要伝統的建造物群保存地区。朝は味噌の香り漂う朴葉みそ焼きの店先を覗いてみて。
高山陣屋代官所跡として主要建物が現存する国内唯一の史跡。朝市と合わせて巡ると地元野菜も楽しめます。
飛騨牛グルメ鮮やかな霜降りのA5ランクは必食。握り寿司や串焼きは食べ歩きにも最適。

この豆知識をヒントに、祭りだけでなく小京都・高山の文化や味覚もぜひ味わってみてください。

国内宿泊

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