除夜の鐘は、大晦日の夜から元日にかけ、寺院の梵鐘を撞いて新年を迎える行事です。
回数は一般に108回で、「煩悩の数」にちなむ説明が辞典類で示されています。
打ち方は年内に107回、年明けに1回とする慣習が紹介されますが、詳細は寺院ごとに運用が異なります。
まずは、言葉の意味と由来、回数の考え方、当日の過ごし方(参拝・視聴・二年参り)を整理します。
行事の基本情報
区分 | 内容 |
---|---|
日時の目安 | 12月31日の夜~元日未明にかけて撞く行事。多くの寺で108回。 |
回数 | 108回(百八の鐘)が一般的。107回を旧年・1回を新年とする慣習の説明あり。 |
呼び名 | 百八の鐘とも。 |
関連 | 二年参り=除夜の鐘を聞き年をまたいで参拝する初詣の一形。 |
注意 | 開始時刻・参加方法(整理券など)は各寺の当年公式告知が確定情報。 |
言葉の意味と由来
- 「除夜」の意味
「除夜」は除日の夜の意。除日=旧年を除く日(大晦日)を指す語で、「除夜の鐘」はその夜に撞く鐘を言います。 - 起源の説明
由来は中国・宋代の禅宗寺院とされ、日本でも中世に広まり、年越しの行事として定着したと解説されています。 - 108という数
108は煩悩の数になぞらえる説のほか、六根×三(好悪平)×二(浄・染)×三(過現未)や、十二か月+二十四節気+七十二候の合計とする説など、複数の説が示されています。
由来と歴史
- 中世?近世の定着
禅寺を中心に伝わり、大晦日~元日の行事として語られてきました。 - 近代以降の広がり
昭和初期のラジオ中継が全国的な定着の契機になったとする説明が見られます(研究・報道の解説による)。
現代の過ごし方(目安)
- 寺で参加する
最寄りの寺の当年スケジュール(開始時刻、整理券の有無、参列方法)を事前に確認。寺によっては年をまたいで撞く/0時から撞き始めるなどの運用差があります。 - 自宅で視聴する
年越し中継で各地の鐘の音に触れる方法も。 - 二年参りをする
鐘を聞きつつ年をまたいで参拝する初詣の形。神社・寺の導線や時間は各主催の告知に従います。
近年は、地域事情により日中に撞くなど時間帯を変更する寺もあります(各年の運用は主催発表が基準)。
関連する雑学や逸話
- 打ち方の慣習
107回を旧年中、最後の1回を新年に撞く説明が一般に紹介されています。 - 回数のバリエーション
寺により108以外の回数とする例もあります(地域・寺院の方針による)。 - 「除夜」と「大晦日」
大晦日=12/31、除夜=その夜という関係。語源は「除日(旧年を除く日)」。
まとめ
除夜の鐘は、大晦日の夜に寺院で撞く年越しの行事で、一般に108回。107回を年内・1回を年明けとする打ち方の説明があり、二年参りと併せて親しまれています。
開始時刻や参列方法は寺院ごとに異なるため、出かける前に当年の公式告知を確認して準備しましょう。