7月の3連休といえば「海の日」。
レジャーの予定を立てたり、夏の始まりを感じるタイミングとして知られていますが、「そもそも海の日って何のための祝日?」と思ったことはありませんか?
実はこの祝日、単なる“夏の休日”ではなく、日本の歴史や文化、そして自然との深い関わりが詰まった特別な日なのです。
この記事では、「海の日」の由来や成り立ちを詳しくたどりながら、私たちが海とどう向き合ってきたのか、現代における意義や豆知識も交えてご紹介します。
海開きとは?その起源と歴史を詳しく解説!
海開きのルーツは日本神話と神道にあった
「海開き」とは、海水浴場が正式に開かれ、遊泳が解禁されることを意味します。
しかし、そのルーツをたどると、単なるレジャーイベントではなく、神道の信仰や儀式に深く関わっていることがわかります。
- 日本神話には、海を司る神として「綿津見神(わたつみのかみ)」が登場し、海は神聖な存在とされてきました。
- 古くは、海に入ること自体が「禊(みそぎ)」とされ、穢れを清める行為でした。
- 平安時代になると、「海神祭(かいじんさい)」として、海の神に感謝し安全を祈願する祭りが行われるようになりました。
このように、海開きの本来の意味は、「海の神に感謝し、安全を願う神事」にあったのです。
海開きは「山開き」にちなんで定着した?
近代に入ると、海開きは「山開き」の影響を受けて広まったとされています。
- 山開きとは?
- もともと山は神聖な場所とされ、一般の人が入ることが制限されていました。
- 江戸時代から明治時代にかけて、特定の日(主に7月1日)に登拝が許可されるようになり、これが「山開き」の始まりです。
- 山開きと海開きの共通点
- 夏の始まりとともに、自然と向き合うシーズンの幕開けとして設定された。
- どちらも神道の「禊(みそぎ)」や「安全祈願」の意味合いを持つ。
- 海水浴場の開場日を決めるにあたり、「山開きと同じように、シーズン開始の節目を明確にする」という考え方が定着。
つまり、海開きの神道的なルーツに加えて、近代に入ってからは山開きの文化が影響を与え、「海水浴シーズンの正式なスタート」としての側面も強くなったのです。
⇒山開きとは?由来や歴史を詳しく解説!神聖な儀式から登山シーズンの始まりまで
2025年 全国主要な海開き情報!
東京都の海開き
- 小笠原諸島(1月1日)
→ 日本一早い海開きとして知られる。冬でも温暖な気候を生かしたイベントが開催。
沖縄県の海開き
- 八重山諸島(西表島)(3月15日)
→ 日本最南端の海開き。透明度の高いビーチが魅力。 - ANAインターコンチネンタル万座ビーチ(3月15日)
→ 日本最大級の海上アスレチックが登場! - かりゆしビーチ(名護市)(3月5日)
→ ビーチとプールが同時オープンする人気スポット。
長崎県の海開き
- 伊王島海水浴場(7月5日)
→ 美しい白砂のビーチで、夏の本格シーズンがスタート!
千葉県の海開き
- 県内50以上の海水浴場(6月~7月)
→ 九十九里浜や館山など、首都圏からのアクセスが良いビーチが豊富。
海開きを安全に楽しむためのポイント
潮の流れと遊泳エリアをチェック
監視員がいるビーチや指定された遊泳エリアで安全に楽しみましょう。
日焼け&熱中症対策を忘れずに!
紫外線が強くなる季節なので、日焼け止めや帽子、こまめな水分補給が大切です。
海のマナーを守る
海の生き物や環境を守るために、ゴミの持ち帰りや貝の取りすぎには注意しましょう。
まとめ
海開きは、古くは神道の禊や海神信仰に由来し、近代では山開きの影響を受けて「海水浴シーズンの幕開け」として広まりました。
2025年も全国各地で海開きが予定されています。
今年の夏は、海開きの意味を知りながら、ビーチで楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?