毎年5月の第2日曜日は「母の日」。
多くの人が母親に感謝を伝える日として、花やプレゼントを贈る風習があります。
しかし、なぜこの日が「母の日」となったのでしょうか?
また、日本と海外で母の日の過ごし方に違いはあるのでしょうか?
本記事では、母の日の由来をどこよりも詳しく解説し、さらに関連する豆知識や雑学も紹介します。
行事の基本情報
- 行事名:母の日
- 開催日:毎年5月の第2日曜日(日本・アメリカなど)
- 地域:世界各国
- 特徴:母親に感謝を伝える日、プレゼントや花を贈る習慣がある
母の日の由来と歴史
古代から母を讃える文化があった?
母の日の起源は、実は古代ギリシャやローマ時代にまで遡ります。
- 古代ギリシャでは、豊穣の女神レア(ゼウスの母)を讃える祭りが春に行われていました。
- 古代ローマでも、母なる女神キュベレーを崇拝する春祭りがあり、女性を祝う風習がありました。
このように、「母を敬う行事」は古くから世界中で存在していました。
近代の母の日の誕生(アメリカ)
現在の「母の日」の形を作ったのは、アメリカの女性 アンナ・ジャービス(Anna Jarvis) です。
アンナ・ジャービスと母への想い
アンナ・ジャービスの母、アン・ジャービス(Ann Jarvis)は、南北戦争中に「母のための労働クラブ(Mothers’ Day Work Clubs)」を設立し、衛生環境の改善や負傷兵の看護活動を行いました。
母アンは平和活動家として尊敬されていましたが、1905年に亡くなります。
その後、アンナ・ジャービスは「母親に感謝を伝える日を作りたい」と考え、1908年に初めて「母の日」の記念行事を開催しました。
この活動が広がり、1914年にはアメリカ合衆国の正式な祝日として、5月の第2日曜日が「母の日」と制定されました。
母の日の広がりと日本への影響
アメリカの「母の日」は世界各国へ広がり、日本にも伝わりました。
日本の母の日の始まり
- 日本で初めて「母の日」が行われたのは1915年頃。キリスト教の教会でアンナ・ジャービスの活動を元にした行事が開かれました。
- 1937年には、日本の森永製菓が「母の日」を広めるキャンペーンを行い、全国的に知られるようになりました。
- 1949年(昭和24年)にアメリカと同じ「5月の第2日曜日」に統一され、現在の形になりました。
母の日に行われること
カーネーションを贈る理由
母の日のシンボルである「カーネーション」。
アンナ・ジャービスは、亡き母が好きだった白いカーネーションを母の日のシンボルにしました。
現在では、以下のような色のカーネーションが贈られます。
- 赤(ピンク)のカーネーション:健在の母へ贈る(感謝・愛情)
- 白いカーネーション:亡くなった母へ捧げる(追悼・尊敬)
母の日のプレゼントや過ごし方
母の日には、カーネーション以外にもさまざまなプレゼントが贈られます。
- 花束(バラ、ガーベラ、ユリなど)
- スイーツ(ケーキ、チョコレートなど)
- 家事を手伝う、食事を作る
- メッセージカードや手紙
母の日は、「母に感謝を伝え、労をねぎらう日」として、大切にされています。
世界の母の日の違い
国名 | 日付 | 風習 |
---|---|---|
日本・アメリカ | 5月第2日曜 | カーネーションを贈る |
イギリス | 四旬節の第4日曜 | 母親と教会に行く |
フランス | 5月最終日曜 | ケーキを贈る |
韓国 | 5月8日 | 「父母の日」として祝う |
タイ | 8月12日 | 王妃の誕生日と同じ日 |
母の日にまつわる豆知識・雑学
- アンナ・ジャービスは「商業化」に反対だった
母の日が広まると、企業がプレゼント商戦を開始。アンナ・ジャービスは「本来は感謝を伝える日」として、商業化を批判し、反対運動を展開した。 - 母の日の花は国によって違う
日本やアメリカではカーネーションだが、フランスではバラ、オーストラリアでは菊が贈られる。 - 世界で最もプレゼントが売れる日
母の日は「バレンタインデー」「クリスマス」と並び、世界で最もギフトが贈られる日とされている。
まとめ
母の日は、アンナ・ジャービスの母への想いから始まり、世界中に広まりました。
母への感謝を表す大切な日として、日本でも長く親しまれています。
今年の母の日は、由来を思い出しながら、心のこもった感謝を伝えてみませんか?