「みどりの日」は、毎年5月4日に自然を親しみ、感謝するための祝日として定められています。
しかし、その由来は意外と複雑で、多くの人が知らない歴史が隠されています。
本記事では、みどりの日の成り立ちを詳しく解説し、その現代的な意義や楽しみ方についても掘り下げていきます。
行事の基本情報
- 行事名：みどりの日
- 開催日：毎年5月4日
- 地域：日本全国
- 特徴：自然に親しみ、感謝するための祝日
みどりの日の由来と歴史
もともとは「天皇誕生日」
みどりの日の始まりは、昭和天皇の誕生日である4月29日に遡ります。
昭和天皇は植物学者としても知られ、自然を愛する姿勢が国民に親しまれていました。
昭和天皇が在位していた間は、この日が「天皇誕生日」として祝われていました。
昭和天皇崩御後の変更：みどりの日の誕生
1989年（昭和64年／平成元年）、昭和天皇が崩御し、元号が「平成」に改まりました。
これに伴い、4月29日は「天皇誕生日」から「みどりの日」へと変更されます。
この変更の背景には、昭和天皇が自然を愛していたことを象徴的に残したいという意図がありました。
新たな「天皇誕生日」は平成天皇（現上皇）の誕生日である12月23日に変更されましたが、国民に親しまれていた4月29日が「みどりの日」として存続することになったのです。
2007年に再び変更：5月4日が「みどりの日」に
2007年（平成19年）、祝日法が改正され、4月29日は「昭和の日」となり、「みどりの日」は5月4日に移動しました。
これにより、現在のゴールデンウィークの形が完成しました。
この変更は、昭和という時代を振り返る日を明確にする目的がありました。
一方、みどりの日は自然を大切にする日として再認識されました。
みどりの日で行われること
自然とのふれあい
みどりの日は、自然に親しみ、感謝を示すことが目的です。
このため、多くの公園や植物園が無料開放され、家族連れや観光客で賑わいます。
また、登山やハイキングなどのアウトドア活動を楽しむ人も増えます。
植樹活動
全国各地で植樹祭や緑化活動が行われます。
特に自治体や学校が主催するイベントが多く、子どもたちが自然とのふれあいを体験する良い機会となっています。
博物館や美術館の無料開放
みどりの日には、一部の博物館や美術館が無料開放されることがあり、文化施設でのんびりと過ごす人も多いです。
現代のみどりの日の意義
自然保護と環境意識の向上
近年、地球温暖化や環境問題への関心が高まる中、みどりの日は自然保護への意識を高める日としての重要性を増しています。
公園や自然の中で過ごすことで、自然との共生を考えるきっかけとなるでしょう。
家族との時間を楽しむ日
ゴールデンウィークの一環として、家族で自然の中で過ごすことが推奨されます。
ピクニックやハイキング、庭仕事を楽しむのも現代のみどりの日の過ごし方です。
関連する豆知識や逸話
- 「みどりの日」の名前の由来
「みどりの日」という名前は、昭和天皇の自然愛に由来し、「自然への感謝と親しみを示す」という意味が込められています。 - 昭和天皇の植物学者としての顔
昭和天皇は生物学者としての一面も持ち、特に海洋生物や植物の研究を熱心に行っていました。皇居内の植物園で多くの研究を重ねたことでも知られています。 - 世界各地の「緑の日」
日本以外でも「緑の日」を祝う国があります。たとえば、韓国では4月5日が「植樹の日」として、緑化活動が行われます。
11. まとめ
みどりの日は、自然への感謝を示し、私たちが自然とどのように共生していくかを考える大切な祝日です。
その歴史を振り返ると、昭和天皇の自然愛が深く関わっていることがわかります。
今年のみどりの日には、自然に触れる機会を作り、日々の生活に自然への感謝を取り入れてみてはいかがでしょうか？
